スポーツビジネスのの顧客:中心的な存在は、ファンやサポーター
ファンやサポーターは、スポーツへの関わり方を基準にすると主に2通りに分けることができます。
「観戦型」の顧客と「参加型」の顧客です。
「観戦型」の顧客の中核にファンが存在し、彼、彼女らは直接スポーツビジネスの収入源の対象となる人たちですので、当然のことながら最も配慮すべきステークホルダーです。
スポーツビジネスの顧客:観戦型顧客
試合やイベント会場に来場し入場料を支払うファン。
直接、来場はせずテレビやラジオなどのメディアを通じて応援するファン。
こうした分類に関わらず、すべてのファンが大切な「顧客」であることはいうまでもありません。
後者の場合は、即時的な収入には結び付きませんが、広い意味で収入に結び付く可能性が高い顧客層と考えられます。
選手やチーム自体の人気が高まると出場する試合の視聴率も人気と共に上がってくるでしょう。
するとメディア側も影響を受け、取材と共に露出も増え特集を組む可能性も出てきます。
さらに話題となれば、テレビ局が放送権を獲得し多くの試合を放送することも考えられます。
メディアに登場する回数が増えれば、認知度も上がりチームグッズや関連商品の売上向上も期待できるようになります。
さらにスポンサー企業の確保の面でも好循環を生み、安定した運営の基盤づくりにもつながります。
もちろん、直接、試合会場に来場して、入場料を払い観戦するファンが収入の基礎となっていることは間違いないのですが、だからといって、間接的なファンへの配慮も忘れてはいけないということです。
スポーツビジネスの顧客:参加型顧客
また、スポーツにはファンなどの「観戦型」の顧客とだけではなく、「参加型」の顧客、つまり顧客としてのプレーヤーが存在します。
フィットネスクラブやスイミングスクールなどの会員、有志による草野球やサッカーチームのメンバー、余暇を利用してスキーやサーフィンなどに参加する人たちなどです。
こうしたプレーヤーが参加する目的は、「気晴らし」「(知人たちとの)つきあい」「技術向上」「健康維持」など様々です。
いずれにせよスポーツ・マーケターは、一般企業と同様に「顧客第一主義」の考え方をベースとした戦略を組み立てる必要があります。