ステークホルダー|選手、運営スタッフ、対戦相手

ステークホルダー

スポーツチームの場合、当然のことながら、選手は欠かせないステークホルダーです。

監督やコーチなどの指導陣や運営スタッフも必然的にステークホルダーとなります。

その他スポーツチームで重要なステークホルダーは、「対戦相手」です。

野球やサッカーなどのプロリーグの組織ができ、主に観客(ファン)にゲームというスポーツプロダクト*を提供して運営が成り立っています。

スポーツプロダクトとしてゲームを提供するには、対戦相手の存在が必要です。

両チームとも勝利を目的として試合に臨むので、その意味ではライバル関係です。

しかし見方を変えれば、両チームが存在して初めてゲームが進行し成立するので、スポーツプロダクトの「共同生産者」と考えることができるのです。

このように見方や場面によって、互いのステークホルダーの位置関係が微妙に変化するのもスポーツビジネスの特徴の一つです。

いい換えれば、あるときは「競争相手」、あるときは「同志」ということになります。

試合においては、当然どのチームも少しでも多く勝ち星を重ね、優勝を目指して、毎回、対戦チームに挑みます。

両チームの選手や監督、スタッフなどは純粋に勝利を目指すわけですが、その真摯な取り組みが、ときには映画さながらのストーリー性豊かな「ドラマ」を生み、多くの人々に感動を与えるのです。

1995年、相撲の九州場所の優勝決定戦で実現した「若貴兄弟対決」、2006年、夏の甲子園大会での「斉藤VS田中」の両投手の対決、2010年FIFAワールドカップでの「岡田ジャパン」の快進撃など、その時代ごとの話題となり、語り継がれています。

スポーツはよく「筋書きのないドラマ」などといわれます。

またメディアもその時々で話題づくりを行い、スポーツを盛り上げようとします。

それが選手にとっても刺激となり、良い結果を生む土壌づくりになる場合もあります。

いずれにしても、こうしたドラマになる試合は必然的にクオリティも高く、それがまたスポーツの活性化にもつながっていくという好循環を生みやすいということはいえるでしょう。

*スポーツプロダクト
スポーツにおいて提供される製品やサービス。チーム関連グッズ、試合、スポーツ用具、スポーツウェアなどがある。

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