スポーツビジネスの方向性:社会事業の7つの視点

スポーツビジネス

スポーツビジネスの方向性

前章までは、本書のサブタイトルの一つである「スポーツビジネスの実践的理解」に関する基本的な考え方や方法をマーケティングの体系に基づいて述べました。

本章では、主たるもう一つの「方向性」について紹介します。

スポーツには社会事業としての重要な要素が数多く含まれています。

産業としての確立、教育的要素、地域の活性化、スポーツを通じた国際交流などです。

下記の図に社会貢献事業としてスポーツに求められる要素とスポーツの役割をまとめましたのでご覧ください。

社会貢献事業としてのマーケティングの対象を7つの視点で解説しています。

次の図を見ると、スポーツがいかに多くの社会貢献的な役割を担っているかがわかると思います。

スポーツの社会貢献事業

当初、取り組み自体はそれぞれについて独立した発想や目的で行われることが多いと思います。

しかし現実には、これらの7つの視点が互いに連動・協調し合ったかたちで行われることにより、スポーツを通じた社会貢献事業として成立させることが理想です。

スポーツによって社会の問題や課題を解決しつつ、事業体の活動を持続可能にするために必要な収益の確保を行います。

近年、不安定に推移する景況感や企業の生産拠点の海外移転の他多くの要因により、雇用機会の減少、言い換えると働く場としての職域が減少しているといえます。

または、健康への不安や社会の高齢化による医療費の増加なども挙げられるでしょう。

その他、学力・思考力など低下が叫ばれる教育現場や企業を含め、社会全体としての人材不足や人材育成など、大きな問題をスポーツ事業の目的として解決していくことです。

この図は、円の周辺にある各事業の目的や要素などの様々な組み合わせにより、プロダクトパッケージが完成するという考え方を表しています。

こうした社会貢献の役割を軸に、ビジネス的な発想をプラスすれば、立派に事業として成り立つということを示しています。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする