スポーツマーケティングの特徴

スポーツビジネス

スポーツマーケティングの特徴とベネフィット

スポーツマーケティングにおける考え方や用いる手法は、従来のマーケティングと何ら変わりありません。

ただ一ついえるのは、スポーツの場合は、ベネフィットが多様であるということです。

ベネフィットとは、消費者側にとっての利便性や有用性です。

フィリップ・コトラーは、プロダクトをたんなる「物」として捉えるべきではないと考えています。

消費者が求めているのは、物それ自体ではなく、それを使用することによるベネフィットです。

例えば、練り歯磨きを買うのは、それ自体がほしいからというより、自分の歯を健康な美しい白い歯にしたいからです。

ビジネス書を買うのは、そこに書かれている知識を得て、自分のビジネスに活かしたいからです。

言い換えれば、消費者は、プロダクトそのものというより、それらから得られるベネフィットに魅力を感じ、購入に至るわけです。

そこにあるのは、プロダクトが提供する無形の「サービス」といってもよいでしょう。

ベネフィットのスポーツでの例として、「試合」というプロダクトに対して、観客は「感動」というベネフィットを購入することになります。

スポーツマーケティングの対象「観戦型消費者」「参加型消費者」

スポーツにおけるベネフィットを多様にしている理由は、スポーツを「観る側」と「する側」そしてその両方を行う消費者層が存在するということです。

これを「スポーツ消費者」といいます。

スポーツ消費者について

「観る側」の消費者を「観戦型」、「する側」の消費者を「参加型」と呼ぶことにします。

スポーツ消費者の中でも「観戦型」の場合は、各選手たちのプレイを見て、あたかも自分自身がそのスポーツを行っているような感覚を味わい、また試合中に展開される「ドラマ」のようなストーリー性に昂揚感を覚えることが主なベネフィットです。

あるいは、歌手や俳優などのファンが、彼・彼女らに対する憧れの感情を日常生活の活力とするのと同じように、お目当ての選手への関与度を高めて、それを自らのエネルギーとする場合もあるでしょう。

単独最多の4度目の優勝を決めた2011年のアジアカップでは、サッカー日本代表の活躍とストーリー展開が、観る者すべてに大きな感動と力を与えました。

スポーツには、このように計り知れない価値を生み出すパワーがあるのです。

「参加型」の消費者は、自分がスポーツをしてストレスを解消する、技術の向上を図る、仲間との交流を楽しむ、自分の体型を維持(向上)させるといったベネフィットを求めています。

このようなベネフィットの多様性は、エンタテイメント分野では比較的多く見られますが、それ以外ではあまり見られない特徴です。

例えば、食料品の場合、それがどんなに高級であったとしても、それを飾って毎日見るだけでうれしい、などということはありませんね。

やはり最終的にそれを口にしないと消費者はベネフィットを得ることはできないのです。

このように考えていくと、スポーツマーケティングがカバーする範囲はそれだけ広いということになります。

スポーツ・マーケターは、こうしたことを考慮しながら、活動を進めていく必要があります。

スポーツマーケティングの歴史と発祥 スポーツマーケティングという言葉は、1979年に発行された“Advertising Age”という...