SWOT分析の活用
マーケティング・リサーチでポピュラーな方法の一つにSWOT(スウォット)分析があります。
扱うプロダクトやサービスにかかわらず利用できるという長所があります。当然、スポーツ組織の環境分析にも有効です。
そこで簡単にSWOT 分析の方法を解説しておきます。
SWOTの名は、強み(S:Strength)、弱み(W:Weakness)、機会(O:Opportunity)、脅威(T:Threat)のそれぞれの頭文字に由来しています。
SWOT分析を行うには、まず2 列・2 段の枠を作ります。上段には内部環境、下段には外部環境を記入します。
その際、内部環境を強み(Strength)と弱み(Weakness)に区分します。外部環境は機会(Opportunity)と脅威(Threat)に区分します。
これでSWOT分析の枠が出来上がります(次図参照)。
SWOT分析は、これら4つを選定することから始まります。
もしフィットネスクラブであれば、次のようなSWOT が考えられます。
■内部環境
S(強み)
・優れた人気コーチを多数抱えている。
・他のクラブで扱っていない競技を体験できる設備・コーチを有している。
・最新の設備を導入している。
W(弱み)
・コーチに依存しすぎて、営業力に弱点がある
・従業員教育の不徹底。
・立地の悪さ(駅から遠いなど)。
■外部環境
O(機会)
・メタボを意識して、体重コントロールを希望する人が増えている。
・近くに大規模なマンションが建設中。
・人気俳優演じるフィットネスコーチに焦点を当てたドラマが大ヒット中である
T(脅威)
・同じ地域の駅近くにボーリング&ビリヤード場ができた。
・クラブが位置する地域の自治体が、太極拳やエアロビクスなどの格安のスポーツ教室を始めた。
・近くに、ワンコイン・フィットネス設備を備えたカラオケ店ができた。
以上のように、自社の強みや弱みを客観的に見直すことにより、改善点や注力すべき項目を見極めることができ、今後の方向性を決めていくことが可能とな ります。
その意味でSWOT分析は企業が今後の方向性を決めていく上で極めて使い 勝手の良い分析法といえます。